
競馬界の巨人!重種馬の魅力
重種馬とは、馬を体の大きさで分類した種類の一つで、読んで字のごとく、重い体重と、がっしりとした体格を持つ馬たちのことを指します。彼らは、平均で800キログラムから1トンもの重さになることもあり、サラブレッドの平均体重が500キログラムほどであることを考えると、いかに大きいかが分かります。
重種馬はその力強さを活かし、古くから農耕馬や荷役馬として、人々の生活を支えてきました。重い荷物を運んだり、農地を耕したりと、その働きは多岐にわたり、まさに働く馬として活躍してきたのです。機械化が進む現代においても、農耕馬として活躍している地域もあり、人々との繋がりは脈々と受け継がれています。
競馬の世界においては、ばんえい競馬で活躍する馬たちが重種馬に分類されます。ばんえい競馬は、重い鉄ソリを馬に引かせ、二つの坂を含む直線コースでその速さを競う、北海道を代表する競馬です。最大1トンにもなる鉄ソリを力強く引く姿は、他の競馬とは異なる迫力があり、多くの競馬愛好家を魅了しています。サラブレッドが速さを競うのに対し、重種馬は力強さと粘り強さを競い合うところに、ばんえい競馬の醍醐味があります。
このように、重種馬は単なる競走馬ではなく、人類の歴史と共に歩み、様々な形で人々の暮らしを支えてきた、生きた歴史の証人とも言える存在です。現代社会においては、その姿を見る機会は少なくなりましたが、彼らが存在することで、馬の多様性や人と馬との深い関わりについて、改めて考えさせられます。重種馬の存在は、私たちに多くのことを教えてくれる貴重な財産と言えるでしょう。