
馬インフルエンザ:競馬への影響
馬の流行性感冒、いわゆる馬インフルエンザは、馬インフルエンザウイルスが原因となる、馬の呼吸器系における伝染病です。このウイルスは感染力が非常に強く、一度発生すると、競馬場や育成牧場といった馬が集まる場所で一気に広がる恐れがあります。
感染した馬に見られる症状は様々ですが、初期症状としては発熱が見られます。体温は38度5分以上になり、高い場合は41度近くにまで達することもあります。続いて、鼻水や咳といった風邪によく似た症状が現れます。これらの症状は数日で治まることもありますが、悪化すると肺炎を引き起こし、重症化するケースもあります。肺炎になると呼吸が苦しくなり、食欲も低下して衰弱してしまうことがあります。ただし、多くの場合は自然に回復し、命に関わることは稀です。
人への感染は報告されていませんので、競馬場を訪れる方々が感染する心配は不要です。安心して競馬観戦をお楽しみいただけます。しかしながら、馬インフルエンザは競馬開催に大きな影響を与える可能性があります。もし競馬場で発生した場合、感染拡大を防ぐために競馬開催が中止になることもあります。そのため、関係者は常に注意深く観察し、予防接種を行うなど、感染予防対策を徹底しています。馬の健康を守ることは、競馬界全体にとって重要な課題です。