
競馬における古馬:その定義と役割
競馬の世界では、馬の年齢によって呼び方が変わり、その中で「古馬」と呼ばれる馬たちが主要なレースの中心的な存在となっています。しかし、「古馬」という言葉の定義は、時期によって微妙に変化します。
夏に2歳の馬が初めてレースに出走する時期から年末までは、3歳以上の馬が古馬と呼ばれます。この時期、2歳の馬は同世代の仲間と競い合い、3歳の馬もまた、春の大きなレースに向けて、同世代同士で力を試す期間となっています。
ところが、年が変わり、春の大きなレースが終わる頃には、「古馬」の定義が変わります。4歳以上の馬が古馬となり、3歳の馬は、春までは古馬として扱われていなかったにもかかわらず、ここで初めて古馬の仲間入りをするのです。
この定義の変化は、馬の成長を考えた競馬の仕組みを表しています。若い馬は、同世代の馬と競うことで、徐々に力をつけていきます。ですから、2歳と3歳(春まで)の馬は、それぞれ年齢ごとのレースに出走します。
一方、古馬になると、年齢に関係なく、レースで獲得した賞金の額によって出走できるレースが決まります。つまり、経験を積んだベテラン馬も、勢いのある若い馬も、同じ条件で競い合うことになります。これは、競馬の面白さの一つと言えるでしょう。多くのファンは、どの馬が勝利するのか、固唾を飲んで見守ります。力の違いだけでなく、レース展開や騎手の腕など、様々な要素が勝敗を左右する、古馬のレースは、まさに競馬の魅力が凝縮された舞台と言えるでしょう。