勝利

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レースに関する用語

競馬用語「持ったまま」を解説

競馬中継をよく聞く人なら、「持ったまま」という言葉を耳にしたことがあるはずです。これは、騎手が手綱をぎゅっと引っ張ったり、ムチで馬のお尻を叩いたりといった特別なことをしなくても、馬が自分の力で軽々と走っている様子を表す言葉です。文字通り、騎手が手綱を「持ったまま」で、まるで何もしないでいるかのように見えることから生まれた表現です。 この「持ったまま」という言葉は、大抵の場合、レースで勝った馬に対して使われます。他の馬を大きく引き離し、まるで散歩でもするかのようにゴール板を駆け抜ける姿は、まさに「持ったまま」と呼ぶにふしぎはありません。それほどまでに、他を圧倒する強さを示す言葉として使われています。 では、具体的にどのような状況で「持ったまま」が使われるのでしょうか。例えば、最後の直線で先頭に立った馬が、騎手が手綱を緩めているにもかかわらず、後続の馬との差をどんどん広げていくような場合です。あるいは、ゴール直前で騎手が後ろを振り返り、他の馬との差を確認する余裕を見せるような時にも、「持ったまま」という言葉が使われます。このような光景は、見ている人にも、その馬の強さがひしひしと伝わってくることでしょう。 「持ったまま」は、単に勝ったということを表すだけではありません。それは、他の馬を寄せ付けない圧倒的な強さ、そして、騎手の自信をも表す言葉なのです。だからこそ、この言葉は競馬ファンの間で広く使われ、レースをより一層盛り上げるスパイスとなっていると言えるでしょう。まさに、余裕たっぷりの勝利を象徴する、競馬独特の表現と言えるでしょう。
レースの種類

競馬の華、口取り式:その魅力を探る

競馬の華やかな場面の一つに、口取り式があります。速さを競う馬たちの勝敗が決まった後、関係者たちが集まり、喜びを分かち合う場です。競馬を好む人々にとっては、見慣れた光景と言えるでしょう。 色とりどりの飾りで彩られた円形の場所に、騎手は馬に乗ったまま現れます。馬の持ち主や育て手、世話役など、馬と関わりの深い人たちが集まり、共に写真に収まります。この写真は、関係者にとっては勝利の証となる大切な一枚です。競馬を好む人々にとっても、レースの興奮を思い出す記念となります。 口取り式は、単なる写真撮影ではありません。そこには、競馬という競技の古くからのしきたりや格式が表れています。式が始まる前、馬は装鞍所と呼ばれる場所で、鞍や装飾品を付けられます。騎手も、そこで勝負服に着替えます。準備が整うと、馬はゆっくりと歩いて、口取り式の場へと向かいます。口取り式の「口取り」とは、馬の口取手綱を引くことを指します。かつては、馬を引く役目の人を「口取り」と呼んでいました。今では、式に参加する人々全体を指す言葉となっています。 口取り式では、馬主、生産者、調教師、騎手、厩務員といった、様々な人々が集います。それぞれが異なる役割を担い、共に勝利を目指してきた仲間です。口取り式は、彼らの努力が実を結んだ瞬間であり、喜びを分かち合う特別な時間です。 口取り式は、競馬の歴史と伝統を感じられる場でもあります。華やかな雰囲気の中で行われる式は、競馬の格調の高さを示しています。また、関係者たちの笑顔は、競馬の魅力を伝えてくれます。口取り式は、競馬という競技にとって、無くてはならない大切な儀式と言えるでしょう。