凹陥

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馬の病気

知っておきたい馬体の秘密:岩陥

岩陥は、馬の体に現れる窪みのことです。まるで岩が落ちて窪んだように見えるため、この名前が付けられました。この独特の窪みは、馬の体表の筋肉や脂肪組織の萎縮や変形によって生じると考えられています。生まれたときから存在する場合もあれば、成長過程やトレーニング中に現れる場合もあります。 岩陥の大きさは、小さなものから比較的大きなものまで様々です。また、発生する場所も決まっておらず、肩や腰、臀部など馬体の様々な部位で見られます。一つの岩陥だけでなく、複数の岩陥を持つ馬もいます。岩陥自体は痛みを伴うものではなく、多くの場合、馬の健康や競走能力に直接的な影響は与えません。そのため、見つけたからといってすぐに慌てる必要はありません。 しかし、岩陥の程度や場所によっては、筋肉の動きを制限したり、鞍ずれの原因となる可能性があります。鞍ずれは、鞍と馬体の摩擦によって皮膚が炎症を起こす症状で、馬にとって大きな苦痛となります。また、深い岩陥は、騎手が騎乗した際に違和感を感じさせることもあり、場合によっては騎乗姿勢に影響を与える可能性も否定できません。 特に競走馬においては、岩陥がパフォーマンスに影響を与える可能性もあるため、注意深く観察する必要があります。日頃から馬体の状態をチェックし、岩陥の有無や大きさ、場所などを把握しておくことが大切です。また、岩陥が大きくなったり、数が増えたりした場合には、獣医師に相談することをお勧めします。早期発見、早期対応によって、馬の健康を守り、より良いパフォーマンスを引き出すことに繋がります。