
競馬コースの内回り:有利な馬とは?
競馬場には、同じ敷地内に異なる二つの走行路が設けられている場合があります。一つは内回りコース、もう一つは外回りコースと呼ばれています。これは、ちょうど陸上競技場のトラックで内側と外側のレーンがあるようなものです。この二つのコースを持つ代表的な競馬場として、中山競馬場、京都競馬場、新潟競馬場が挙げられます。
中山競馬場は、向正面と呼ばれる直線の反対側でコースが内と外に分かれます。つまり、スタートして最初のカーブを曲がった後、直線に入る手前で内回りコースか外回りコースかを選択します。内回りコースを選ぶ馬は、まるで近道を走るように内側のルートを進みます。
一方、京都競馬場と新潟競馬場は、第三コーナーから第四コーナーにかけて内回りコースと外回りコースが分かれています。これは、最後のカーブに差し掛かる辺りでコースが分岐するということです。内回りコースを走る馬は、まるで最後のカーブを小さく曲がるようにしてゴールを目指します。
当然ながら、内回りコースの距離は外回りコースよりも短くなります。例えば、中山競馬場の芝コースの場合、外回りコースは二千二百メートルですが、内回りコースは千八百メートルです。この距離の差は、レースの展開に大きな影響を与えます。短距離向きの馬は内回りコースを得意とし、長距離向きの馬は外回りコースを走りやすい傾向があります。また、内回りコースは外回りコースに比べて、コーナーを曲がる回数が多くなるため、騎手の技術や馬の器用さも重要になります。このように、同じ競馬場でもコースによって特徴が異なるため、出走する馬の個性や適性を見極めることが、競馬予想の重要なポイントとなります。
さらに、芝の状態や当日の天候なども考慮に入れ、どの馬が有利にレースを進められるかを考えることで、競馬を一層楽しむことができるでしょう。