
おかぐら耳:知られざる馬の耳の秘密
馬の耳は、その豊かな動きで様々な感情を表し、私たちに多くのことを伝えてくれます。耳がピンと立っている時は、周囲の音や景色に注意を払い、好奇心旺盛な状態です。逆に、耳を後ろに伏せている時は、警戒しているか、何か嫌なことがあるのかもしれません。このような一般的な耳の形以外にも、少し変わった形をした耳を持つ馬がいます。それが「おかぐら耳」です。
通常、馬の耳はまっすぐに立っていますが、おかぐら耳を持つ馬の耳は、神楽舞で使われる獅子の耳のように、左右に垂れ下がっています。この独特な形から「おかぐら耳」と名付けられました。一見すると、弱々しく見えるかもしれませんが、実際には競走能力に影響はありません。それどころか、「お神楽にソツなし」ということわざがあるように、縁起が良いと考える人もいます。
このおかぐら耳は、生まれつきのものと考えられています。耳のつけ根の関節が緩いことが原因だと推測されていますが、詳しい理由はまだ分かっていません。はっきりとした原因が解明されていないため、おかぐら耳の馬は競馬場では珍しい存在となっています。しかし、その珍しい姿は、競馬ファンにとって興味深いものとなっています。おかぐら耳の馬を見かけたら、その愛らしい姿にぜひ注目してみてください。走る姿は他の馬と全く変わりません。力強くターフを駆け抜ける姿は、他の馬と同じように私たちを魅了してくれるでしょう。